読書レビュー:「闇の掟―公事宿事件書留帳」京都の侍と人情と。
- 2013.04.22 Monday
- 22:40
JUGEMテーマ:読書
澤田ふじ子さんという人の作品を読むのはこれが初めてである。
テレビジャパンで、NHKで以前放送したこの小説のドラマバージョンをやっていたのを二話ほど観る機会があり、なかなかいい感じだったので原作が気になって一巻を購入してみた。
公事宿(くじやど)という、江戸時代独特のビジネス。地方から裁判所に出てきて民事裁判を行う人々の宿泊所であり、彼らの書類作成を手伝う弁護人でもあった公事宿という場所が舞台であるが、江戸ではなく、京都、というのがちょいと面白い。
時代小説でよくある歯切れのいい江戸っ子言葉ではなく、公事宿の主人鯉十郎もおかみも、はんなりした京都弁である。
そこに居候しているのが、京都の町同心の生まれの菊太郎。長男として生まれたが自分の出生の事情から家を出てここでぶらぶらしている。
しかし、鯉十郎に頼まれたり、同心である弟に協力したりして、色々な事件を解決していく菊太郎の活躍ぶりを描く連作短編集である。
人間関係が実に細やかに描かれており、ドラマほど明るいほのぼのした感じではないが、読後感はすっきりしている。20巻まで出ているということなので、これも少しずつ読んでみたい。
澤田ふじ子さんという人の作品を読むのはこれが初めてである。
テレビジャパンで、NHKで以前放送したこの小説のドラマバージョンをやっていたのを二話ほど観る機会があり、なかなかいい感じだったので原作が気になって一巻を購入してみた。
公事宿(くじやど)という、江戸時代独特のビジネス。地方から裁判所に出てきて民事裁判を行う人々の宿泊所であり、彼らの書類作成を手伝う弁護人でもあった公事宿という場所が舞台であるが、江戸ではなく、京都、というのがちょいと面白い。
時代小説でよくある歯切れのいい江戸っ子言葉ではなく、公事宿の主人鯉十郎もおかみも、はんなりした京都弁である。
そこに居候しているのが、京都の町同心の生まれの菊太郎。長男として生まれたが自分の出生の事情から家を出てここでぶらぶらしている。
しかし、鯉十郎に頼まれたり、同心である弟に協力したりして、色々な事件を解決していく菊太郎の活躍ぶりを描く連作短編集である。
人間関係が実に細やかに描かれており、ドラマほど明るいほのぼのした感じではないが、読後感はすっきりしている。20巻まで出ているということなので、これも少しずつ読んでみたい。