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アメリカ生活9月、10月と暖かい日が続き、10月はじめの三連休では記録を更新して真夏日となったボストンだが、この週末から突然寒くなった。しかし最近週末には1時間ほどの散歩をするのが習慣になっており、秋用のジャケットを引っ張り出して、この日も夫とでかけた。
いつもは近所を散歩するのだが、この日はちょっと気分を変えて、車で少しドライブし、15分ほど離れたところにあるミニットマン国立公園のオールド・バトルロードの一部を歩いてみることにした。
ミニットマン国立公園は、マサチューセッツ州リンカーンからコンコードにかけて広がっており、独立戦争の火ぶたを切った場所にある。1775年の4月19日早朝、レキシントンで最初の戦闘が行われ、その後イギリス軍は進軍を続けてコンコードのオールド・ノース・ブリッジで再び植民地軍(ミニットマン)と対決した。その後、午後からまた半日かけてボストンまで行軍して戻ったのだが、その頃には各地のミニットマンたちが知らせを受けて、道々で彼らを待ち伏せし、木陰から狙い撃ちした。数では勝るイギリス軍だが、この日だけでも相当な死傷者を出したようだ。
今回歩いたのは、イギリス軍がボストンへ帰る際に行軍したコースである。現在のメイン道路から少し離れており、典型的なニューイングランドの田舎の中を歩くことになる。コースの途中の数ヶ所に駐車場があり、そこから徒歩、または自転車でこのコースをたどることが出来るのだ。今回は、Hartwell Tavernという居酒屋があった地点にある駐車場に車を泊めてそこから西のコンコードに向かって歩くことにする。
オールド・バトル・ロードの風景はこんな感じ。舗装もされていず、18世紀の雰囲気が色濃く漂っている。両側の石垣は地震がほとんどないニューイングランドならではのもので、泥やセメント、漆喰などで固めることもなく、ただ石を積み重ねてあるだけのものだ。昔は、この石垣を作る職人は町から町へ、村から村へ旅をして、仕事をしたそうだ。
駐車場からの道を50メートルも歩かないうちにと四つ角に出る。左右に伸びているのがオールド-バトル-ロードで、この角にあるのがHartwell Tavern(ハートウェル・タバーン)。今で言う居酒屋である。