ニューヨーク州にて同性婚を認める法案成立

  • 2011.06.25 Saturday
  • 11:09
JUGEMテーマ:アメリカ生活
立て続けに時事ネタで恐縮だが、朝からいいニュースだ。

昨夜遅く、ニューヨーク州において、同性婚をみとめる法案が可決され、クオーモ知事が署名し、無事成立したのである。

全米で6州目、と決して先駆者ではないが、これだけ巨大な州でこの法案が成立した意義は大きい。アメリカでの世論が徐々に変わりつつある証明だ。ニュー ヨーク、と言えばマンハッタンのイメージばかりが先行するが、地図を見てもらえばわかるとおり、この州は巨大で、東は大西洋に面するロングアイランドか ら、北はカナダとの国境、西は五大湖のうちエリー湖とオンタリオ湖に接している。二年前、夫の実家があるロングアイランドからオンタリオ湖の方までドライ ブ旅行をしたが、つくづく東海岸にしては広い州だと実感した。また、5年前にはカナダとの国境に近く、フランス語のラジオ放送が聞こえてくるポツダムという町まで演奏旅行で行ったこともある。

その辺りはUpstateと呼ばれ、ほとんど中西部に近い文化圏である。ニューヨーク市とはまったくカルチャーが違う。いわゆる私たちが想像する進歩的でリベラルで自由な「ニューヨーク」のイメージはこの州のほんの一部のものに過ぎないのだ。


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ホワイティ・バルジャーの逮捕

  • 2011.06.23 Thursday
  • 17:18
昨夜遅く、臨時ニュースで報道され、今朝もテレビはこの話題でもちきりだ。ボストンの人間にとっては特に大きなニュースである。

日本のニュースではジェームス・バルジャーと本名で記されているが、アメリカ人にとっては彼のニックネーム、ホワイティ・バルジャーの方が馴染み深い。

FBIによる指名手配を受けていたジェームズ・バルジャーが昨夜カリフォルニアのサンタ・モニカで逮捕された。ボストンから逃亡して以来、16年が経過していた。

1929年生まれで、現在81歳。逮捕されたときは健康状態もかなり悪かったという。ボストンの貧しいアイルランド系の 家に生まれ、初逮捕は14歳のとき。その後も犯罪のキャリアを重ね、殺人、資金洗浄、恐喝、麻薬取引ありとあらゆる犯罪を犯した。FBIの取り締まりなど により、ボストンのマフィアたちが淘汰されていく中、彼は次第に大きな力を握り、ボストンを牛耳るようになる。

1994年、彼を告発する証人が現れ、FBIは彼の逮捕に踏み切ろうとした。しかし、FBIの捜査官の一人ジョン・コノリーはギャングに金で買わ れており、コノリーがバルジャーに警告して、バルジャーはボストンから逃亡。以来昨日まで彼はFBIの目をかいくぐって16年間逃げ延びてきたというわけだ。

ジョン・コノリーはこの後逮捕され、バルジャーがからむ殺人事件への関与、汚職などで計50年の実刑判決を受け、現在服役中である。

ここまでは映画「Departed」もかくや、という内容で、ふむふむ、そんなこともあるのねん、と思われるだろうが、すごいのはここからである。

彼の弟、ウィリアム・バルジャーは兄とは対照的に学校での成績が良く、まっとうな人生を歩む。まっとうどころか、こちらはどんどんと出世し、なんと、マサチューセッツ州議会上院議会の議長をつとめるほどの大物政治家にまでなったのである!

この間、彼の兄が有名なギャングであることは皆周知の事実である。ウィリアム自身もそれをことさらに隠したわけではない。

ええと、考えてみてください。全国を牛耳る暴力団の組長の弟が、たとえば東京都議会、あるいは大阪府議会の議長をつとめる政治家である、という感じなのだ。

連帯責任という言葉が重みを持つ日本では考えられないことである・・・。

そりゃまあ、ウィリアム自身は真面目に生きてきたので、兄のことは彼にはどうしようもなかったんだろう。という考え方もできるが、この話にもまだまだ先がある(笑)。

ウィリアムは議長(そして議員職)引退後、名誉職としてマサチューセッツ州立大学(州内に4校あり、それぞれ学長がいる)全体の総裁をつとめるこ とになる。いわゆる天下りの名誉職であるが、ものすごい高給取りの仕事である。しかし2002年、州議会は総裁職にあった彼を喚問し、逃亡者である兄との関係について質 問した。

ここでウィリアムは、逃亡中の兄とひそかに連絡を取っていたことを告白し、この発言がもとで総裁職を退くことになった。そんな状況にも関わらず、 そして、州立大学が予算難にあえぎ、授業料を値上げし、雇用をカットし、貧しい学生や職員、教官にしわよせが及んでいるただ中で、桁外れに巨額の退職金を がっぽりつかみとってから辞めたのである。

はっきり言って「血は争えないわね」と思わざるを得なかった。

だから、私はこの弟、全然気の毒だと思っていないのである。彼が州からがっぽり絞りとったお金も、兄の逃亡資金になっていた可能性だってある。 ウィリアムは、連絡をとっていただけでなく、堂々と「兄を大事に思っている(Still love him)」ことをその証人喚問で認め、「FBIに協力はしない」とまで明言していたのだから。私企業の人間ならともかく、州民の税金から巨額の給料をも らっている人間が言うことではない。

現在、ウィリアムは数々の名誉職をつとめ、悠々自適の生活を送っている。

いずれにせよ、まさに映画のようなお話で、この兄弟をモデルにしたBrotherhoodという名のテレビドラマも優良ケーブル局で作られた。

まだ詳細はこれから明らかになっていくだろうが、高齢で身体も弱っているらしいので、バルジャーがどれだけ罪をつぐなうか、というのも怪しいところではある。

おそらく、またどこかのライターが彼にインタビューして逃亡中の話を本に書き、それがベストセラーになって、服役しながらもがっぽり儲けるんだろう。アメリカってそういう国なんである。ああイヤだイヤだ。

6月の近況

  • 2011.06.19 Sunday
  • 11:35
気づけばあっという間に6月も中旬になってしまった。早いものである。色々あったので近況報告をかねてまとめてご紹介していこう。

5月28日には、同じ町に住む知人の家のケイジャンパーティに行ってきた。ニューオーリンズ出身の彼女が毎年この時期に開くパーティで、ケイジャン料理がたっぷり出される。ガンボスープやバーべキューシュリンプも美味だが、メインは現地から取り寄せられたCrawfish。

庭のあちこちにテーブルが出され、新聞紙を敷いた上にそのまま山積みになっているCrawsfish。


これが日本でいう「アメリカザリガニ」である。そう、日本の田んぼで昔獲ったアレ。淡水のザリガニで、あれは戦後、日本でウシガエル飼育の餌のためにアメリカから輸入したものが逃げ出して野生化したのである。

ボストン名物のロブスターもザリガニだが、あれは海水種で、もっと巨大なのである。こちらは指でつまめるくらい。これを自分で殻をむきながら食べる。味はわりと濃い。かなり濃い目の塩水で茹でてあるのだろう。


正直、日本の甘エビの方が美味しいなあ、と思わないこともないが、ぽりぽり殻をむきながら食べる食べ物には不思議な魅力がある(笑)。カニの足しかり、ピーナッツしかり。だからみんなでテーブルを囲み、雑談しながら無意識にザリガニをつまんで殻をむき、食べているというわけである(笑)。

近所の人や、彼女の知り合いなどたくさんの人が集まって楽しい土曜の午後のひと時だった。

そして、6月8日には待ちに待ったわが町のファーマーズマーケットが開幕。これから10月まで毎週水曜日の午後、我が家のすぐ近くで開催される。今のお買い得はつみたての真っ赤なイチゴ。やっぱり温室モノと違って美味しい!まだまだ売られている野菜の種類は少ないが、これからくる夏が待ち遠しい。産みたての新鮮な地卵が毎週ここで買えるのも嬉しいのだ。これで作る温泉卵の美味しさと言ったらもう・・・。




そして6月の8日、13日には音楽教室で教えている生徒たちの発表会があった。4歳児から高校生まで、みんなそれぞれ一生懸命頑張って演奏してくれた。今年は新しく4歳から6歳の生徒が増えて、みんな可愛らしかった。レッスンはまだ一部の生徒だけ続いているが来週で全部終わる。9月の再会が楽しみである。

私の仕事もひと段落して、少し時間にもゆとりがでてきたので、夏の間はもう少し頻繁にブログの更新をしたいと思う。新しい料理のレパートリーにも挑戦したいし(笑)、夏の間にやっておきたいことは色々ある。

そして1月からやってきたダイエットの報告。1月からは5kg、昨年の夏からは7kgの減量に成功した。一ヶ月1kg減量を目標にのんびりとやってきたダイエットだが、さすがにこれだけ減ると見た目にも大分変化があるらしく、周囲の人にも気づいてもらえるようになってきた。一時期着られなかった服も着られるようになり、お洒落もまた楽しくなってきたところだ。目標は、12月までにあと最低でも3kg、できれば5kgの減量である。頑張ってまたコツコツ努力していこう。

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