ニューハンプシャー州ホワイトマウンテンの紅葉

  • 2009.10.12 Monday
  • 22:01
JUGEMテーマ:アメリカ生活
(すべての写真はクリックで拡大します)

アメリカでは、10月の第二月曜日はColumbus Day(コロンブス・デー)。アメリカ大陸を発見したクリストファー・コロンブスにちなんだ「国民の祝日」である。まあ、これに関しては、アメリカンインディアンの人々からは根強い反対があったりして、これはこれで色々複雑なのだが、ここではその話はおいておく。

ツアーガイドの仕事で、日本人の観光客のグループと一緒に、ニューハンプシャー州のホワイトマウンテン国立森林公園へ行き、紅葉とハイキングを楽しんできた。仕事でもきれいな景色を見て、自然の中を歩くのは楽しい。お客様もいい方たちだったのでますます楽しかった。

クルーズ船ボストンで観光ガイドをしていて、山歩きのハイキングが仕事に入るのはとても珍しいが、これは最近人気のパッケージツアーらしい。飛行機移動は、日本とニューヨーク間の往復のみで、あとはクルーズ船でニューヨークからボストン、ボストンからメイン州のポートランド港、その後カナダへ回り、またニューヨークへ船で戻る、というものだ。11日日曜日は同じグループとボストンで落ち合ってボストン市内観光のご案内をした。12日はメイン州の港で落ち合い、ツアーバスでニューハンプシャーのホワイトマウンテン国立森林公園へ。約1時間のドライブである。これはそのクルーズ船。間近でみると、あらためてそのサイズに驚く。9階以上あるらしい・・・。レストランもいくつもあるし、ジムやプール、ナイトクラブ、となんでも揃っているそうだ。寿司バーすらあるとか。

これはいいアイデアだなあ、と感心した。何しろ、船がホテルがわりなので、お客様も添乗員さんも、毎日違うホテルにチェックイン、チェックアウトしなくてすむのは相当楽だろうと思う。おまけに、今時は国内線でも飛行機で移動するのは本当に面倒くさい。セキュリティもうるさいし、空港には早く到着して時間をかけてチェックインしなくちゃいけないし・・・。毎日荷造りをしないでもすむし、船の中にレストランがあるから、毎日夕食の手配をする必要もない。それでいて、毎日違う場所で観光できるのだから、もし私がパッケージツアーを申し込むなら(しないけど)、絶対こっちの方がいいな、と思った。

(それに、毎晩違うホテルに泊まって飛行機で移動するより、クルーズ船の方が、比べ物にならないくらい安上がりなのだそうだ。これはクルーズで旅行した友達からも聞いた話である)

休憩所から見る紅葉さて、この日の観光であるが、おりしもそのエリアの紅葉はかなりピークに近くなっており、景色がいいことで有名なニューハンプシャーのKancamagus Highway (カンカマガス街道)沿いの山は、見事な紅葉に覆われていた。これは、カンカマガス街道に入ってすぐの休憩所で撮影したもの。燃えるような赤は、サトウカエデ。葉っぱはかなり大きく、最初は黄色になり、それからだんだんオレンジ、赤と変色していくため、綺麗なグラデーションになり、山肌を覆うとなかなか壮観なのである。

ホワイトマウンテンの由来 このエリアの山々がホワイトマウンテンと呼ばれるのは、カエデの木や他の広葉樹に加えて白樺が多いからである。秋も深まり、木々が葉を落とすと、白樺の白さが目立つ。そのため、雪が降る前から山が白く見える、というのでホワイトマウンテン、と呼ばれるようになったのである。ちなみに、ホワイトマウンテンという名の山はない。(森林公園の正式名称ではWhite Mountainと単数になっているが、通称だとWhite Mountainsと呼ばれることが多い)このエリアは、春から秋にかけてはキャンプ、秋は紅葉、冬はスキー、夏もハイキングなどで大変にぎわう。

つり橋 カンカマガス街道の途中でみかけたつり橋では、ハイキングを楽しむ人たちも見られた。下の三枚枚の写真も、カンカマガス街道のドライブ中、バスの車窓から撮影したものである。日本から来たお客様たちからも感嘆の声が漏れる。紅葉は、その年の天候によって大きく左右される。たとえば、夏の降雨量が少ないと、秋にきれいな紅葉にならず、緑からそのまま茶色になって枯れてしまうこともしばしばだ。また、紅葉になる時期の、昼と夜の温度差も大きな条件となる。なので、当たり年、外れ年があるのだ。今年は比較的紅葉の綺麗な年だと言えるだろう。この夏は多すぎるくらいたくさんの雨が降って、私たちはうんざりしたし、農作物に被害が出たくらいだが、どうやらそれが紅葉には良かったようだ。

カンカマガス街道紅葉

山の紅葉4 山の紅葉5

心配されていた交通渋滞もほとんどなく、スムーズに本日の目的地、Flume Gorge(フルーム渓谷)に到着。ホワイトマウンテンエリア全体は国立森林公園だが、このFlume Gorgeはさらにその中にあるフランコニア州立公園の一部であり、ニューハンプシャー州の管轄となっている。大人料金13ドル、6歳から12歳が9ドルで、5歳以下は大人同伴で(というか単独なんてありえないと思うが)無料。

今日はここでハイキングである。3キロほどのコースだ。実は、私はここを2005年の夏に訪れて、同じコースを夫と歩いている。 この渓谷は、1808年にJessie E. Guernsey(ジェシー・ガーンジー)という93歳のおばあちゃんがマス釣りに来て偶然みつけたというものなのである。

しかし、今でこそハイキングコースとして立派に整備され、木材を組んだ遊歩道や階段などがあるので、子供や高齢者でも比較的安全に歩けるが、渓谷部分はかなり奥深い場所である。こんなところに、よく93歳の女性が1人で来られたものだ。この人、100歳以上まで生きたそうだから、相当元気な人だったのだろう。

今回のグループのお客様は、熟年カップルの方が多かったが、皆さん大変な健脚だったので、急坂も階段もなんのその、実に意気軒昂で、楽しいハイキングとなった。

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9月を振り返る

  • 2009.10.03 Saturday
  • 12:56
JUGEMテーマ:アメリカ生活

気がつけばあっという間にもう10月である。早いものだ・・・。

9月に入って、大学と音楽教室で新年度がスタート。昨年と同じ、月曜と金曜の午後から夜にかけては音楽教室、火曜日と木曜日は朝から夕方まで大学で教え、金曜日の午前中にはジャズグループの打ち合わせ。これがいわゆるレギュラーのスケジュールである。それに加えて、月曜日の午前中や水曜日には姉妹都市のミーティングが入ったりすることも多い。

大学の方だが、今年は少し時間にゆとりが出来た。そのため、授業前にしっかりと準備をして計画をたてることが出来るようになり、かなり教えやすくなったようだ。今年は副科ピアノのクラスの人数が例年より多く、たいていの年には、10月に入る頃には4-5人になってしまうのに、今のところ13人という大所帯のままだ。この状態が続くようなら、ひょっとしたら来学期もこのセクションを教えることになるのかもしれない。もしそうだとすれば、初めてのことになる。まあ、大抵の音楽専攻でない生徒たちは大変なのがイヤになって、10月中旬の中間試験あたりにどんどんやめていくことが多いので、今回もそうなる可能性もあるのだけど。

毎年のことだが、高校を卒業してやってくる新一年生たちは、大学生活に慣れていない。大学の授業は、最初にシラバスを渡される。このシラバスには、必要なテキストブック、授業のポリシーや、授業内容の予定表、成績評価の基準などが細かく書かれており、先生はこれを生徒に学期初めに配り、また自分の科の主任にも提出しなくてはいけないのである。


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