読書レビュー:Inheritance シリーズ第三作 Brisingr
- 2008.10.20 Monday
- 21:28
「Eragon」「Eldest」に続く、Inheritanceシリーズの第三作である。この9月に発売された。エラゴンの赤い表紙、エルデストの青い表紙に続いて、重厚な黒と金の表紙である。ハードカバーでずっしりと重たく、読み応えも満点(笑)。
作者のクリストファー・パオリーニは19歳で「Eragon」を発表し、一躍ファンタジー小説界の大スターとなったが、現在25歳。物書きとしてもぐんぐん急成長中であるのが、本作からもうかがえる。構成力、こまかい感情の描写などに著しい進歩が見られるので、私としては、
「立派になって・・・」
と親戚のオバサンのような心境なのである(笑)。作中の若いキャラクターたちとパオリーニ君の成長がなんとなく重なってしまったりして。
さて、肝心の作品の感想だが、最初の二巻よりもはるかに読みやすくなっている。ストーリーの構成が非常に良くなり、息をもつかせない展開であること。描写が前よりすっきりしてきて、あまりダレない。読んでいて疲れないのである。この辺りにパオリーニ君の成長ぶりを感じる、というわけだ。
ストーリーの方は、おお!やるなあ!と思わせるびっくりな展開もあった反面、簡単に予想できしてしまう部分もあったりして(笑)、でもその辺はお約束な展開だったので仕方ないかなあと思うところもある。
さて、ここからはネタバレの感想になりますので、未読の方はご注意ください。