読書レビュー:修道士志願の若者の秘密とは?
- 2007.11.27 Tuesday
- 22:40
The Devil's Novice (Brother Cadfael Mysteries)
Ellis Peters
JUGEMテーマ:読書
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悪魔の見習い修道士―修道士カドフェルシリーズ〈8〉
フロリダ滞在中に読み終わった本。ご存知修道士カドフェルの8巻。このシリーズは、長編21冊、短編集1冊(既読)なので、あと13冊残っている。15巻のThe Confession of Brother Haruinと18巻のThe Summer of Danesをまだ入手していないのだが、後は全部揃っているので、徐々に読んでいく予定。推理小説なので1巻ごとにちゃんとお話が完結するから、先を急がなくてもゆっくり読めるのがいい(笑)。
今回のお話は、カドフェルの修道院に新しく入ってきた地主の次男坊が軸になる。どうやら父親とはあまりうまくいっていない次男坊だが、修道士になる、という意欲は強い。しかし、院長もカドフェルも、そして見習い修道士を束ねるベテラン修道士も、彼の動機が謎で、この若者を受け入れていいものかどうか迷う。そして、この若者は、何か深い悩みをかかえているようで、夜になると悪夢にうなされて叫ぶのだった。他の見習い修道士たちは、彼が悪魔に仕えていると噂し始める。
おりしも、イングランド全土を席捲するスティーブン王とモード女帝の覇権争いにからんで、使者として旅していた聖職者が、その若者の父の館に一泊した後、行方不明になっていることが判明した。この次男坊が修道院入りを志願したのはその直後のことである。この二つの出来事に関係はあるのか?使者はどこへ消えたのか?
(以下はネタバレも入った感想になります)