読書レビュー:バラクラヴァ郡の歴史に迫る?シャンディ教授シリーズ第六弾
- 2007.10.19 Friday
- 20:12
The Corpse in Oozak's Pond
Charlotte MacLeod
邦訳はこちら↓
ウーザック沼の死体 (扶桑社ミステリー)
片岡 しのぶ(訳)
ご存知ピーター・シャンディ教授シリーズの第六作。
バラクラヴァ大学の冬の恒例行事、グランドホッグデーの日。イベントが行われたのは大学の大切なエネルギー供給源であるウーザック沼。しかし、楽しい行事は、凍った池に浮かぶ死体の出現でめちゃめちゃになってしまった。バラクラヴァ郡の名家であり、大学の創立者、バラクラヴァ・バギンスを出したバギンス家の昔の殺人事件とまったく同じ姿の被害者。はたしてこの男性は誰か?おりしも、バギンス家の数少ない子孫が大学を相手取って訴訟を起こした。この沼はバラクラヴァが親戚に譲渡しており、大学の所有ではないというのだ。この池をあきらめれば、大学は立ち行かなくなる。ところが、訴訟を起こした老夫婦は同時に死亡しているのが発見された。夫婦の二人の息子はそれぞれ行方不明、娘は大学の警備員と結婚している。
スヴェンソン学長の命をうけ、シャンディ教授は再び事件の捜査にのりだす。妻のヘレンは大学図書館の司書で、バギンスコレクションと呼ばれるバラクラヴァが残した文書の権威。彼女はそれらの文書を調査して、訴訟の正当性を調べる。夫婦協力して乗り出した事件捜査。果たして殺人事件の行方は?そして大学の存続は?
(以下、ネタバレ含みの感想となります)