読書レビュー:シャンディ教授シリーズ二作目

  • 2007.09.30 Sunday
  • 20:11
Luck Runs Out
Luck Runs Out
Charlotte MacLeod

邦訳はこちら↓
蹄鉄ころんだ (創元推理文庫)
蹄鉄ころんだ (創元推理文庫)

ピーター・シャンディ教授シリーズの第二作目。

バラクラヴァ郡の名物行事と言えば、馬の競技大会。大学秘伝のローカル種のバラクラヴァ・ブラックの馬たちの活躍が期待され、今年もスヴェンソン学長の優勝は確実、そして学長の娘のボーイフレンドも青年の部の優勝候補になっていた。

そんな折、シャンディと妻のヘレンが夕食に招いた蹄鉄工の女性がその晩に殺される。夕食に同席した家畜学部のストット教授に疑いがかかるが、同時にストット教授が心血を注いで育てた牝豚が誘拐され、事件はいよいよ混沌としていく。蹄鉄工の家系は先祖代々バラクラヴァ大学の馬の蹄鉄を担当してきた。ハンサムな甥が到着して仕事を再開するものの、事件の解決はシャンディ教授にかかっている。学長の娘ブリジットの奇妙な行動は果たして事件と関係があるのか?

そして、サウス・ダコタから到着したヘレンの友人イドゥーナ。彼女をめぐる恋の鞘あての行方は?シャンディの目論見どおり、隣のエイムズ教授とイドゥーナの縁結びは可能なのか?

(以下ネタばれ含みの感想です)
続きを読む >>

観劇レビュー:Wicked(ミュージカル)

  • 2007.09.24 Monday
  • 22:47
Wicked Poster前日のブログに書いたとおり、急に手に入ったチケットで23日日曜日の夜、ミュージカル「Wicked」を観に行った。場所は近年復活したBoston Opera House。ダウンタウンのMacy'sや旧Filene'sビルの近くにある。日曜日の夜は、このあたり、意外と無料で路上駐車できるスポットが多く、劇場から2ブロックのところに車を停めることが出来た。


Boston Opera Houseこのオペラハウスは1928年にオープンしたそうで、中はいかにも20世紀初頭らしいゴージャスさ。しばらく廃屋状態になっていたのだが、かなりの費用をかけて90年代に復活させたとのことだ。オペラハウスという名前なのにブロードウェイミュージカルばかりやっているのは、クラシック音楽を仕事とする私にとってはやや残念ではあるが・・・。ロビーも綺麗だったし、劇場内(こちらは写真撮影禁止)もヨーロッパっぽくてきれいだった。ステージはわりとこじんまりしているが、客席がやや円形になっており、どこからでも、ステージの全体がよく見えるように設計されているのに感心する。私たちの席も、バルコニーでほぼ右がわの一番端だったが、それでも舞台全体がよく見えた。


さて、このミュージカルは下記の本が原作。私はまだ原作を読んでいないのだが、どうやらこの舞台版よりはかなり暗いブラックな内容らしい。(ブロードウェイミュージカルや映画にアレンジすると、どうしてもそうなってしまうのね・・・)
Wicked: The Life and Times of the Wicked Witch of the West
Wicked: The Life and Times of the Wicked Witch of the West
Gregory Maguire

邦訳はこちら↓
ウィキッド(上) 誰も知らない、もう一つのオズの物語
ウィキッド(上) 誰も知らない、もう一つのオズの物語
ウィキッド(下) 誰も知らない、もう一つのオズの物語
ウィキッド(下) 誰も知らない、もう一つのオズの物語

お話は、かの有名な「オズの魔法使い」の舞台裏話、とでも言ったらいいだろうか。
続きを読む >>

親友の来訪

  • 2007.09.23 Sunday
  • 22:55
先週の中ごろ、突然、ドイツに住んでいる大学時代の親友Rからメールがあった。彼女のボーイフレンドが、この九月からフルブライトの奨学金を得て、ニューヨークで勉強をしている。その彼に会いに来ることになったので、ボストンまで足を伸ばせるかもしれない、というのである。

彼女は日本の大学時代4年間を共にした親友であり、一番多感な時期の涙や笑い、不安や喜び、恋愛の悩みなど、本当に「すべてを分かち合った」友達である。卒業後、彼女はドイツに行き、私はアメリカに来て、お互い筆不精だったので、たま〜に手紙を書く程度ではあったが、お互いへの気持ちは変わらなかった。その後、1996年に私がオランダのピアノコンクールに出場したとき、彼女がドイツから電車で会いに来てくれた。それが7年ぶりの再会だった。そのときはホストファミリーの好意で、彼女も数日一緒にすごすことが出来たのである。

その後私はアメリカに戻り、またごくたまに電話か手紙で連絡を取る日々が続いた。それでも私たちは、「連絡がたとえ数年途絶えても、私たちの距離は変わらない」と確信していたので、心配はしていなかった。そして、数年前に彼女もEメールを使うようになって、前よりは楽に連絡が取れるようになったというわけだ。そして最近はmixiを通してもやり取りできるようになり、距離は離れていても、お互いの動向はかなりわかるようになったのだった。どこにいても、どんなに離れていても、本当にお互いを必要とするようなことになれば、必ず頼れる友達、それが彼女なのだ。

その彼女が、ボストンに来ると言う。オランダ以来なので、11年ぶりの再会である。これはもう、張りきりざるを得ない・・・。
続きを読む >>

仕事の近況(編集しました)

  • 2007.09.17 Monday
  • 07:39
連休明けの9月4日から大学の新学期が始まった。音楽教室は10日からで、一週間の時差があったので、助かったが、今年は大学の方が激烈に忙しいスケジュールになってしまった。

というのも、音楽科の新入生の人数がなんと、50%も増えたからなのである。うちの大学(総合大学)の中でも一番の増加率だそうだ。しかし、そのために音楽科はてんてこまい。新入生必修のクラスでも、ピアノの集団レッスンなどは教室の設備の都合もあるので、一クラスの人数には限りがある。それを一コマ増やすことになり、私は今までの一コマから二コマ教えることになった。また、ピアノ科の人数も、今までは最高でも3−4人だったのがいきなり10人となり、そのうち9人は私が担当することになったのである。
続きを読む >>

読書レビュー:バラクラヴァ農業大学のドタバタミステリー

  • 2007.09.03 Monday
  • 19:46
An Owl Too Many
Charlotte MacLeod

ピーター・シャンディ教授シリーズ(全10冊)の八冊目。邦訳はこちら。
フクロウが多すぎる (創元推理文庫)
フクロウが多すぎる (創元推理文庫)
シャーロット マクラウド

ロングアイランドに向うフェリーの上で読み終えた。再読である。

ピーター・シャンディ教授シリーズ、そしてシャーロット・マクラウドとの出会いは1991年。ボストンで日本人の友達が持っていた第一作の邦訳、「にぎやかな眠り」の文庫本だった。あまりに面白かったので、そのまま本屋へ行き、本屋にあった彼女の作品をあさるようになったのだった。

数年前にマクラウド女史は亡くなり、このシリーズの最終作となったExit the Milkmanが最後だった。急に読みたくなって、本棚からこれを取り出して読み始めたら、やっぱり面白くて止まらなくなったというわけだ。
続きを読む >>

夏の終わりのLong Island

  • 2007.09.02 Sunday
  • 22:41
というわけで、8月31日金曜日の朝家を出て、夫の実家、ロングアイランドに向った。
ロングアイランドはこちらである↓

マンハッタンから東に向って細長く延びている「島」で、コネチカット州とロングアイランドの間にある狭い海域は、Long Island Soundと呼ばれている。ちなみにブルックリンも一応、Long Islandの一部だ。夫の実家であるNorthportは北岸のほぼ真ん中あたり。

New London

この日は、三連休で出かける人も多いだろうと予測したので、陸路ではなく、コネチカットのNew LondonからフェリーでSoundを縦断し、ロングアイランドの西北端にあるOrient Pointへ。これでかなり時間が短縮できる。オンラインで予約。当日だったらまずこういう日は無理だろう。オフィスで予約したチケットを受け取り、車の行列で待つ。家族連れも多いし、車を駐車場に止めて、徒歩で乗り込む人たちもいる。
続きを読む >>

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2007 >>

お願い

コメント、トラックバックしてくださる皆様、ありがとうございます。

コメント、トラックバック共に、内容が不適切であると判断したもの、商業サイトによるもの、リンクなしのトラックバック、アフィリエイトのみのブログからのトラックバックは削除させていただきます。ご了承ください。

また、商業サイトによる無断(無許可)リンクはお断りさせていただきます。

また、ボストンの観光などについて個別でご質問をいただくことがありますが、なかなか個別の質問にはお答えする時間がありません。申し訳ありませんが、ボストン関連の掲示板などで質問されることをお勧めします。リンクにボストン情報の掲示板のリンクがありますので、どうぞご利用くださいませ。

最後にこのブログに掲載されている写真、文章などすべての内容の転載は固くお断りします。どうかご遠慮ください。

ミル姐の本棚

読書中

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM