Labor Day Weekend 〜 夏も終わり

  • 2007.08.30 Thursday
  • 07:47
8月もあと2日を残すのみとなった。

近辺の市町村では、もう今週の火曜日から公立の小中高校が始まった町も少なくない。私が住んでいる町は来週から。私が教えている大学も来週の火曜日からだ。

この週末は、Labor Day Weekendである。9月の第一月曜日はLabor Dayという祭日で、アメリカでは、この日は夏の終わりの日、という考え方らしい。昔のアメリカ人女性は、Labor Dayを過ぎると白い服は着なかったそうだ。

先週は義父の誕生日だったが、夫が風邪だったので、このLabor Day Weekendを利用して夫の両親に会いに行くことにした。明日金曜日に行って、日曜日に帰り、月曜の祭日に休憩して翌週からの仕事に備える計画だ。

私の夏休みも終わり、大学は来週から、そして音楽教室は再来週からである。夏、のんびり出来るのはありがたいが、その分収入もがくっと減るので、また9月から頑張って稼がないと(笑)。今年は大学が週四日になるので、かなり強烈に忙しくなりそうだ。今まで毎年秋学期に教えていたクラス(週二回)のユニットをもう一つ教えることになった。どうやら音楽専攻の学生が、今年は多いらしい。いいことだ。

今年の夏は日本旅行という大イベントがあったので、あっという間に過ぎてしまった。日本では猛暑だったようだが、ボストンは涼しい日から猛暑の日まで色々あり、比較的いい夏だったような気がする。今年の大学はどんな年になるかも楽しみだ。少しずつ、休みボケした頭が仕事モードに切り替わりつつある。

レビュー:ラジオドラマ「ぼんくら」「日暮らし」

  • 2007.08.24 Friday
  • 16:45
昨年7月に読んだ宮部みゆきの時代ミステリ、「ぼんくら」(レビューはこちら)と「日暮らし」(レビューはこちら)のラジオドラマ版を、日本のiTunesで購入。日本旅行のときに買ってきたプリペイドカードのほとんどをこれで使ってしまった(笑)。それぞれ12話ずつで、まとめてあるものを購入したので、各1400円だった。一話ずつの購入だと、ほぼ倍の値段になる。ただ、それぞれ12話が2トラックにしか分かれていないため、それぞれのトラックが2時間ほどあり、音楽CDに焼けないのが残念。というわけでiPodでしか聴けないが、今週、ガイド仕事で待ち時間や、公共交通機関で移動する時間が多かったので、たっぷりと堪能することができた。

主役の同心 井筒平四郎に中村橋之助、その奥方(ナレーションも兼ねる)が原田知世、平四郎の甥で美貌の天才少年、弓之助に高山みなみ、抜群の記憶力を持ち、岡っ引きの政五郎親分の下で働く少年「おでこ」に神木隆之介、長屋の世話焼きのやもめお徳に渡辺えり子、わけありの若い差配人佐吉に中村俊介、その前の老練の差配人久兵衛に地井武男、岡っ引きの政五郎親分に永島敏行、その他、吉田日出子、東ちづる、草刈正雄、中村勘太郎と、とにかく豪華なキャストで贅沢に作られている。

(以下はネタバレも含まれます)
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読書レビュー:イギリスの子供たちの夏休み

  • 2007.08.24 Friday
  • 16:21
The Picts & the Martyrs: Or Not Welcome at All (Godine Storyteller)
The Picts & the Martyrs: Or Not Welcome at All (Godine Storyteller)
Arthur Ransome

アーサー・ランサムの「ツバメ号とアマゾン号」シリーズの11作目にあたる1943年の作品。今回は、ツバメ号の面々、つまり、Walker家の兄弟姉妹(ジョン、スーザン、ティティー、ロジャー)は登場しない。(彼らは、この本のストーリー終了後にやってくることになっている)アマゾン号のブラケット姉妹(ナンシーとペギー)、そして4作目(Winter Holiday、邦題「長い冬休み」)から仲間に加わったカラム姉弟(あるいは兄妹?年齢ははっきり書かれていないので正解は不明)がてんてこ舞いするお話だ。どうやら一作目のお話から3−4年後の夏らしい。

大学教授の父親はまだテストの採点で忙しく、子供たちだけでペギーとナンシーが待つ湖水地方で夏休みを過ごしにやってきたカラム姉弟。読書好きで、いつも自分が書く小説のネタを探しているDorothea(ドロシー。邦訳ではドロシア)と学者肌のディック。今年は特別楽しみにするわけがあった。自分たちの初めての小帆船、スカラブ号が待っているのだ!彼らをゲストとして迎えるのは、勇敢なアマゾン号のナンシーとペギー。二人の母親のベケット夫人はインフルエンザにかかり、療養のために弟(アマゾンたちの叔父で、よき遊び仲間)のジムと船旅にでかけたので、ホステスの仕事は長女であるナンシーの肩にのしかかる。よき女海賊であると同時に、母親を心配させぬよう、完璧な女主人として家事にも張り切るナンシー。しかし、ディックとドロシアの到着と同時にとんでもない事態が起こる。アマゾンたちの大伯母、マリアが、どこからかベケット夫人の留守を耳にし、子供たちの監督を頼まれもしないのにかって出たのだ!

ナンシーとペギーは、カラム姉弟を隠すことにし、家のすぐ傍にある大きな小屋に彼らを移す。そして、到着した大伯母の機嫌をそこねないよう(母が大伯母に怒られないよう)、言われたとおり、よそいきのドレスをまとい、ピアノを弾き、本を朗読し、良家の子女らしく、大伯母の監督のもと、お上品な毎日を過ごす(殉教者、Martyrとして)。一方、ディックとドロシアは、ベケット家のコックと、近所の農家の男の子の助けを借りて大伯母にその存在がばれないよう、こっそりと隠れて暮らす(スコットランドの先住民族、Pict になぞらえて)。これがタイトルのゆえんである。

ジム叔父の友人で、近所の鉱山の持ち主のティムも話に加わって、大伯母へのこの大掛かりな隠し事は、郵便配達、医者をも巻き込み、最後は、疑惑を抱いた大伯母の失踪(?)で村中の大騒ぎへと発展していく・・・。

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Massachusetts Institute of Technology

  • 2007.08.22 Wednesday
  • 22:16
MIT Rogers Building







ガイドの仕事で、今回はMassachusetts Institute of Technology(マサチューセッツ工科大学)で半日過ごした。今回は日本から来た高校生のグループの付き添いである。MITでのサイエンスワークショップに参加するということで、それに少しだけ、キャンパス内の自由見学も含める。このグループは、先生も生徒さんたちもとても感じが良く、楽しい一日だった。いつもの普通の観光とは一味違う、こういうツアーも面白い。

写真上は、MITのシンボルとも言える、メインのビルディング、Rogers Buildingである。MITの創立者、Rogersの名前をつけた巨大な建物で、1910年代に建てられた。MITは1861年の創立で、最初はボストン市内にあったが、約50年後にチャールズ河をへだてたケンブリッジ市に移転して現在に至る。理系の大学として名高いが、近年は人文科学にもめざましい功績を残している、大変優秀な大学である。

このRogers Buildingは廻廊状になっていて、かなり巨大な建物である。その廻廊に囲まれた芝生のCourtyardは卒業式の会場になっている。
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Concord〜Old Manseとウォルデン湖

  • 2007.08.18 Saturday
  • 23:26
ガイドの仕事で、またもConcordへ。ただし、今日は、前回と違って、丸一日この町で過ごした。ルイザ・メイ・オルコットの家、Orchard Houseの内部ツアーからスタートし、町の歴史博物館であるConcord MuseumRalph Waldo Emerson HouseOld Manse、そしてWalden Pondという順だ。Concordという町には二つの顔がある。一つは、1775年4月19日の独立戦争初日の戦闘と、そこに至るまでに町が果たした大きな役割。もう一つは、19世紀のアメリカ文学界、思想界に与えた大きな影響である。19世紀にこの町に住んだ文化人は、ラルフ・ワルド・エマーソンを筆頭に、ルイザ・メイ・オルコットとその家族(父親のエイモス・ブロンソン・オルコットもその著名文化人の1人)、ナサニエル・ホーソン、ヘンリー・デイビッド・ソローなど、そうそうたるメンバーで、彼らが形成したサークルは、アメリカの思想、文学に大きな影響を与えた。今回は、その19世紀の側面に焦点を当てた一日で、私も今まで入ったことがない場所の内部ツアーが三ヶ所あり、とても勉強になったし、楽しかった。今日はその中から、今回初めてだったOld Manseと、屋外のWalden Pondについて書こうと思う。
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旬の味覚:ローカル

  • 2007.08.15 Wednesday
  • 22:20
ここ数日、気持ちのよい、晴れて乾燥した爽やかな日が続いている。あっというまに八月も中旬になった。もうすぐ大学や音楽教室も再開される。

家のすぐ向いに町営の駐車場があり、6月から10月までは、ここで毎週水曜日の午後に、ファーマーズマーケットが開かれる。近隣の農家が屋台を出すのだが、夏の旬の野菜や果物のとりたてが楽しめるとあって、多くの人がやってくる。

出ている野菜は、レタス、たまねぎ、ピーマン、トマト、ナス、ズッキーニなどの定番モノを中心に、その他、旬のとうもろこし(出回るのは7月くらいから)、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴ、黄桃、珍しいところで小松菜や日本種のカブ(こちらのカブは根元が紫色)などが出ることも。

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読書レビュー:ファースト・レディが挑む殺人と陰謀

  • 2007.08.12 Sunday
  • 19:45
The Hyde Park Murder
Elliott Roosevelt

作者はフランクリン・ルーズベルト大統領の息子エリオット・ルーズベルト名義だが、実際に書いたのは、おそらく「刑事コロンボ」の作者でもあるWilliam Harringtonらしい。

今回は、大統領が生まれ育ったHyde Parkが舞台になる。ここは、2006年10月18日のブログでも書いたが、今でもルーズベルト家の屋敷と、ちょっと離れたところにあり、後年夫人のエリノアが住んだコテージ(といっても立派なお屋敷)が大統領博物館の一環としてきちんと保存され、公開されている。ハドソン・リバーをはるか下に見下ろす、緑豊かな美しい場所だ。

ここの近所で友人でもある実業家アルフレッド・ハンナが逮捕される。その息子ロバートは、父親だけが生贄にされたと主張する。父の仕事仲間全員が、腐敗と陰謀の中にあるのだというのだ。ロバートと恋仲の近所の娘は、父親に彼との仲を反対されて、エリノアに泣きついてきた。エリノアは、この問題がデリケートであることを承知しつつも、若い二人の熱意に押されて、証券取引委員会の委員長に就任したばかりにのジョセフ・P・ケネディ(後のジョン・F・ケネディ大統領の父)に相談する。その後、ロバートの独自の捜査により、ハンナの会社でのパートナーたちが必死に隠そうとしていた事実が次第に浮き上がってくる。その秘密の中には、アメリカ国内だけではなく、海外の黒幕も含まれていた・・・。
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Futures at Fenway

  • 2007.08.11 Saturday
  • 22:29
Fenway沿いのバー8月11日。今日はフェンウェイ球場で午後を過ごした。レッドソックスはボルティモアで三連戦中だが、今日はレッドソックス傘下のマイナーリーグ二チームの試合があるのだ。Futures at Fenwaysと銘打ったこのイベントは今年で二年目。レッドソックスとは違って、格安のチケットなのも嬉しい。私と夫は今年初めてで、ボックス席が各20ドルだった。12時から試合開始で、やや遅れて会場に着くと、なかなかの賑わいで、周囲のバーも繁盛している。大輔効果で日本人客をターゲットにしたこんな看板も。


球場とグリーンモンスター









ガイドの仕事で今年はフェンウェイ球場に一度来たが、試合ではなかったので、ここで野球を見るのは多分1990年以来。あの頃は、レッドソックスもあんまり強くなくて、チケットは当日でもいくらでも買えたし、安かった。時代は変わったなあと感慨にふける。写真右の有名なグリーンモンスター(レフトフィールドの壁)のところの席も、あの頃は確か無かったはず。今日はたくさんの家族連れで賑わっている。マイナーリーグは、Aリーグ、AAリーグ、AAAリーグとあり、Aの数が増えるほどメジャーに近い。今日ここで試合をするのはAリーグのLowell Spinnerst(レッドソックス傘下)対対戦相手はHudson Valley Renegades(フロリダTampa Bay Devil Raysの傘下)、続いてAAリーグのPortland Sea Dogs(レッドソックス傘下)対Harrisburg Sanators(Washington Nationals傘下)と、ダブルヘッダーになっている。

からっと晴れて、涼しい風が吹き、野球観戦にこれ以上の完璧なお天気は無い、というくらい。まぶしい夏の日差しと青空の中、試合が始まる。
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結婚記念日とボストン近郊スポット

  • 2007.08.08 Wednesday
  • 10:19
さて、唐突ではあるが7月30日は結婚記念日だった。

そんなにたいしたこともしなくていいけれど、まあ食事くらいは、ということで、前から行こうと思っていた北にある町のカントリークラブのレストランへ。お食事はなかなか良かった。

結婚記念日ディナー








もともと、この5月にある場所でのサイレントオークションで、このレストランのギフト券を入手したので、何かの機会に行ってみよう、ということで、じゃあ、結婚記念日に、というわけででかけたのだが、これがとても良かった。家から1時間ほど北に行った町のカントリークラブだが、サービスも、フレンドリーながらきちんとしていて、お店の雰囲気も、カントリークラブらしく、メンバーの人もくつろげて、メンバーでない人も、気軽に入れる。お値段も高すぎず安すぎずというところか。私が頼んだのはサーモンのグリル(マカデミアナッツを砕いてまぶしてある)で、夫はフィレステーキ。どちらもアメリカにしてはさっぱり薄味の上品な味で、魚、肉、ともに焼き加減も絶妙。魚は、アメリカでは焼きすぎでパサパサのところが多いのだが、ここは良かった。デザートは、家へ戻って、ウェディングケーキを食べる。これはこちらの風習で、ウェディングケーキの一番上の部分を冷凍しておき、一周年記念に食べる、というものだ。
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読書レビュー:Hemlock Fallsシリーズ最新作

  • 2007.08.06 Monday
  • 20:24
Ground to a Halt (Hemlock Falls Mysteries)
Ground to a Halt (Hemlock Falls Mysteries)
Claudia Bishop

邦訳は出ていないようだが、私の好きなコージー・ミステリーのシリーズ。
ちなみにコージー・ミステリーとは、暴力描写がほとんどなく、探偵役となる主人公は素人(つまり警察とか、私立探偵ではない)で、毎回同じメンバーが登場する。つまり、小さい町の住人であったり、職場だったり、という感じだ。

故シャーロット・マクラウドも私の大好きなコージー・ミステリ作家だが、Claudia Bishopもマクラウドとちょっと似ている。アメリカ北東部の田舎、主人公を取り巻く個性豊かな住民たち(個性が豊か過ぎるきらいも)、ややドタバタのスラップスティック気味のコミカルなストーリー。

このHemlock Fallsシリーズは、アッパーステートNY(NY州北部)の架空の町、Hemlock FallsでInn(日本で言うと、ホテルではなくて旅館。決してチープなわけではない)を営む画家のサラと、シェフのメグのキリアム姉妹が探偵となる。町の商工会のメンバーは悪気はないが、変わり者ぞろい。離婚暦があるサラは、もとFBIの敏腕捜査官で、この町の保安官を数年勤めたマイルズと再婚して間もないが、マイルズはテロ事件以来、FBIに復帰して、家にいないことも多い。もと未亡人のメグは、婚約までしていた小児科医のアンディと別れて、カリスマシェフのジェリーと恋仲だ。

このInnではなぜか殺人事件が多く、そのたびにキリアム姉妹はマイルズの制止にもかかわらず、事件を捜査して、時には運や偶然に助けられ、事件を解決してきた。

今回も客の1人が殺されて、町中が大騒ぎになり、姉妹の捜査が始まる・・・。
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