日本旅行8(6月30日第二)

  • 2007.06.30 Saturday
  • 23:31
08 仁王門と三重塔






私は清水寺には、奈良に住んでいた幼い頃、そして修学旅行などでも訪れているが、今回限られた時間の中の京都見物で、夫に何を見せようか、と考えたとき、やはり清水寺がいいだろう、と思った。緑の木々と山の中のこの寺院の美しさ。金閣寺も華やかで良いが、私はここの舞台を選んだ。次回京都を訪れる機会があれば、金閣寺や宇治平等院など、他にも見せたいところはたくさんあるけれど、今日はここ。坂を上がってきて朱塗りの仁王門が目に入る。やはり壮観であり、夫も感嘆して見上げた。仁王門をくぐってさらに階段を登ると右手に三重塔。1632年に再建されたものだが、その設計は9世紀のものだ。高さ31メートル弱。三重塔としては日本最大級とのこと。

09 清水寺舞台






世界七不思議には惜しくも選に漏れたが、候補地の中で、唯一の木造建築である、本堂の舞台(写真右)。舞台から右を見れば、京都の市街が見渡せ、正面を見れば、音羽の滝がある谷の向こうの山の木々の向こうに子安の塔(写真左)が立っている。初めての夫はしばし言葉を失っていた。この寺では、2日前に来たアーリントンの生徒たちの話によれば、修学旅行の団体が多く、ものすごい混雑だったらしいが、今日は土曜日のためか、人もそれほど多くなく、のんびりとマイペースで景観を楽しみ、じっくりと参拝することが出来た。
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日本旅行7(6月30日第一)

  • 2007.06.30 Saturday
  • 22:17
01 長岡京駅前の朝市6月30日土曜日の朝。今日は訪問団の公式行事は一切なし。私と夫は、京都で一日を過ごす予定だ。滞在先のマンションを出ると、駅前広場には小さな朝市が立っていた。新鮮な京の野菜が並んで美味しそう。いいなあ、でも料理する暇はないし、とそのまま横目に通り過ぎる。阪急線で長岡天神駅から河原町駅へ。そこから地下鉄に乗り換えなくてはいけないのだけど、どちらの方向に歩けばいいのかわからなくてちょっとまごつく。私より夫の方が地図を見るのも速いし、方向感覚もいいようで、私がまごまごしているうちに夫が「あっち!」と指をさす。うーん、日本では私がガイドなはずなのに立場がない・・・。あせあせ


02 京都市役所と地下鉄








とりあえず、今日はこの辺りでまず朝食も、という予定だったので、河原町通りを市役所に向って歩く。途中でみつけた上島珈琲店に入る。看板のキャッチフレーズ、「Precious Coffee Moments」という言葉が、夫の好奇心をいたく刺激したらしい(笑)。ここでチーズトーストと珈琲などをとってからまた歩き、市役所から地下鉄東西線に乗って醍醐駅へ。今日最初の目的地は、世界遺産の醍醐寺である。地下鉄のホームと線路がしっかり壁で仕切られているのに驚く。これは安全でいいかも。
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日本旅行6(6月29日)

  • 2007.06.29 Friday
  • 23:08
昨日は高校訪問だったが、それから一転して、今日は小学校訪問。学校に直接集合となった。私たちは世話役のSさんの車で学校に向う。長岡京市立第七小学校である。

例によって校長先生から今日の予定について説明を受ける。午前中だけながら、もりだくさんの内容である。まずは一年生の国語授業見学。ついで体育館で五年生とゲームで交流、そして六年生の習字の授業に体験参加、その後同じ六年の教室で一緒に給食、というスケジュールだ。さっそく案内されて一年生の教室へ。二組に分かれてそれぞれの教室へ入る。

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日本旅行5(6月28日)

  • 2007.06.28 Thursday
  • 23:50
6月28日。今日の午前中は、アーリントンの訪問団は京都市内の観光。私と夫はパスすることにした。週末に、京都には個人で行く予定だ。長岡京の町をまた少し散歩し、お土産を買ったりする。毎日忙しいスケジュールが続いているので、この時間があって助かった。ついでに洗濯なども。

お昼に、生徒たちを載せたマイクロバスが迎えに来てくれて、午後の西乙訓高校訪問へ。

西乙訓高化学実験







校長先生から今日の予定の説明を聞いたあと、二手に分かれて授業見学。化学の実験授業と、数学の授業だ。化学の方は、水素と酸素を薬品から抽出し、それを一定時間混ぜた後に点火する、というもの。混ぜる時間の長さによって、点火したときの爆発の度合いが違ってくる。こういう分野になると、専門用語(薬品名、元素名)の英語名がよくわからないので、私は通訳としてあまり役に立たなくなる。前もって内容を教えておいてもらえば、調べておいてちゃんと通訳できるのだけれど・・・(汗)。
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日本旅行4(6月26〜27日)

  • 2007.06.27 Wednesday
  • 23:36
6月26日。ホテルをチェックアウトし、新幹線で京都へ。年上の従姉妹の1人、Nちゃんが見送りに来てくれる。24日のパーティで撮った写真を焼いて持ってきてくれた。5歳年上で、小さい頃、姉のようにかわいがってくれた人だ。何度も私の肩を抱いて別れを惜しんでくれた。血のつながりというのはありがたいものだ、と改めて思う。

さて、ここで一つお断りを。今まで、ずっと私が住んでいる町を単に「わが町」とし、日本の姉妹都市の名前も伏せてきた。今回どうしようかなあ、と迷ったのだが、伏せても日記の内容で、日本の姉妹都市がどこだか、すぐわかる人にはわかってしまうだろうし、そこから調べれば「わが町」がどこかも、とても簡単にわかることなのだ。そして、そうすると夫の名前も、比較的簡単にわかってしまうかもしれない。ま、そこまでして調べるほど、暇な人もいないだろうし、調べたところで何の得にもならないと思うけど(笑)・・・。

で、考えた結果、ま、いいか、ということに。夫も私も、仕事や立場がら、決して有名ではないが、もともとネットで公に名前や顔をさらしている人間である。このブログを読み直してみて、特にプライベートを見苦しく公開しているような内容もないと思うので、ここからは双方の町の名前を堂々と書いていく。私と夫の名前は、相変わらず一応伏せておく。もし手間暇かけてわかった人がいてもかまいませんが、もしそんなことがあった場合、コメントなどに実名を書かないよう、お願いします。

というわけで、京都編の始まり。

新幹線で京都へ行き、そこからJR京都線に乗り換えてわが町アーリントンの姉妹都市、長岡京へ。1時過ぎに到着した。駅へ世話役のSさんが迎えに来て下さった。この頃からやっと空港でレンタルした携帯電話の使い方にも慣れてくる。京都では会食の予定も多いため、携帯は必須だ。

Sさんは、過去三年私たちの町を訪問する中学生たちのつきそいとして来ているのですっかり顔なじみである。長岡京とアーリントンの交換プログラムを切り回しているのがこの人で、旅行業の元プロで、アメリカ在住の経験もあり、英語堪能で頭がきれ、おまけに性格もさっぱりして面倒見がよく、実に手際のいい女性。今回、私たちはこの方のお母上が所有する駅前のマンションに泊めていただく。高校生や付き添いの先生方はホームステイだ。まだ新しい豪華でモダンなマンションの最上階で、京都や大阪が見える、それはそれは景色のいい場所。身分不相応な場所でありがたいやら恐縮するやら。目の前にコンビニやスーパーもあり、便利この上ない。

この日は、生徒たちや先生方が関空に到着する日で、行事は無いので、私たち夫婦は荷物をほどいてくつろいだ後、長岡京の町を探検にでかけた。JRの長岡京駅と、阪急長岡天神駅の間に商店街が広がっていて、市役所の前のアゼリア通りと、長岡天満宮参道からJR駅までまっすぐ続く道がメインらしい。毎日夕食の予定が入っているので、マンションで自炊することはないが、朝食と夫のコーヒー用のミルクなどを買って戻り、あとはのんびりする。明日からまたフルスケジュールだ。時差ぼけはほぼ完璧に治ったのがありがたい。今日到着した生徒たちは、明日大変だろうなあ・・・。

翌日、迎えの車で市役所へ。まずは訪問団全員で表敬訪問だ。夫はスピーチという大事な役目があるし、私はアーリントン側のスピーチの通訳や、昼間の市内見学の通訳をほとんどやるのでなかなか忙しい。

市役所内の「国際交流の間」に通される。アーリントンから過去に贈られたプレゼントが飾られており、他の姉妹都市からの贈り物もある。やがて案内されて会議場へ。
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日本旅行3(6月24日〜25日)

  • 2007.06.25 Monday
  • 23:38
6月24日日曜日。この日は私の両親にとって一番楽しみだった日だろう。親戚に私と夫の結婚を正式にお披露目する日である。結婚式はボストンでごくごく内輪だけで行い、父の身体のこともあって、両親も出席していない。だから、親戚を集めて、その代わりにこの日、パーティを開くことにしたのである。母が色々と考え、会費制で食事と会話を楽しめるよう、工夫した。場所は沼津の東急ホテルである。このために私はイブニングドレス、夫も結婚式で着たのと同じスーツとネクタイを用意してきた。

うちの親戚は人数が多い。特に、母方。両親ともに祖父母は亡くなったが、母には2人の弟と、6人の姉妹がいる。私の従兄弟の数は15名。すでに従兄弟の子供たちの数が22人!年上の従兄弟の1人はなんと、最近孫が出来たばかり。とにもかくにも大家族なのである。

遠くに住んでいて来られなかった人たちもいるが、とりあえずこのパーティには総勢42名が顔を出してくれた。
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日本旅行2(6月22日〜23日)

  • 2007.06.23 Saturday
  • 23:56
お茶席6月22日。朝はまたまた温泉でゆっくりした後朝食。11時に母が迎えに来て、Kさんのお宅へ。昨日も書いた中学時代の同級生、K君のお母さんで母の友人だ。お茶とお花の先生をしておられて、今回夫と私をお茶に誘って下さったのである。いかにも日本らしい体験で、夫も喜んでいた。簡単にお作法を習い、神妙にお薄をいただく。


その後、実家のある市のロータリークラブの例会へ。私は留学三年目に国際ロータリーの奨学金をいただいた。そのとき、この市のロータリアンの皆さんに本当によくしていただき、その後もチャリティリサイタルを開催していただいたり、とずっとご縁が続いているのである。例会では「卓話」というコーナーがあり、そこで奨学生としての体験から学んだこと、今でも影響を与えていることなどをお話する。皆さん昔から全然変わっていないのでびっくり。

その後母と夫と三人で母方の親戚の墓参り。父方は富士市にお墓があるので、前日の富士山周辺めぐりのときにすませてある。あいにく雨が降っていたが、祖父母、昨年亡くなった伯母の墓と回る。一昨年亡くなった従兄弟はまだお墓がないので、叔母の家へ行き、仏壇でお線香をあげる。叔母の家には犬が二匹おり、どちらも犬好きがわかるのか、ポールの傍から離れなかった。お墓参りは一番気にかかっていたことのひとつだったので、これで少し安心する。

夜は、これまた非常にお世話になっている家族ぐるみの友人、Sさん家族と食事。Sさんは市議会議長もつとめた人で、今はのんびり仕事に専念しているが、この人にも私は本当にお世話になった。リサイタルや留学のたびに助けていただいた人である。Sさんご夫婦とお嬢さんの1人が来て、G市の中華料理屋で楽しく食事。夫とSさんは日米の地方政治の違いに話が盛り上がり、なんと、Sさんは、わが市の市長さんに夫を会わせて下さると言う。夫のことが気に入ったらしい。夫も後で、Sさんのことを「僕と似ているような気がした」と(笑)。闊達で、欲も出さず、人助けが好きなSさんの人柄をすぐ見て取ったのかもしれない。

ちなみに夫は日本語が全然できない。だから、日本の人たちとの会話はすべて、私の通訳付きである。一日中通訳していると、頭が疲れてくるのか、ときどき間違った相手に間違った言語で話しかけていたりする(笑)。この日も帰りは、まだ時差もあるため、大分疲れて、夫に日本語で話しかけたり、Sさんや母に英語で声をかけたりすることが時々あった。

この日も時差のせいか、9時過ぎに帰宅してすぐ就寝。

翌23日は、これまた楽しみにしていた姉家族との箱根ドライブ。三人の甥っ子たちとは初対面である。長男(中一)は、私が最後に帰国したとき生後11ヶ月で対面しているのだが、さすがにむこうは覚えていないし、これも初対面のようなもの。下の2人は小三と小五。まだまだわんぱく盛りである。姉の家族は、両親の家から車で10-15分くらいの距離にある。以前はもっと離れたO町に住んでいたが、同じ市に家を建てて引っ越してきたのが2年ほど前だ。犬も三頭いて、にぎやからしい。
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日本旅行1(6月19日から21日まで)

  • 2007.06.21 Thursday
  • 23:17
6月19日早朝にボストンを出て日本へ。私は12年ぶり、夫は初の日本である。夫と私の家族はこれが初対面。挨拶周りがびっしり入っていて、かなり過酷なスケジュールだったので、出発前は色々と不安があった。幸い、飛行機(ボストンからは直行便が無いので、ロサンジェルスで乗り換え)もスムーズに飛び、予定通りに成田に到着したのが20日の夜6時半である。日本での入国審査もスムーズにすんで、空港で携帯電話をレンタルし、成田エクスプレスで東京駅、そこから新幹線で三島駅へ。三島に到着したのが10時近かっただろうか。両親が駅まで迎えに来てくれて、とりあえず裾野の実家へ。車で20分くらい。

ひさしぶりの両親の家は、父の脳梗塞の時に少し使いやすく直した以外、変わっていない。そこで軽く夕食をすませてからまた母に近くのホテルまで送ってもらう。身体の大きな夫が心地よく過ごせるよう、母が気遣ってとってくれたのだ。それがここ。このホテルの他にも数軒のホテルやロッジがあり、サッカーコートやレストラン、ブルーワリー、美術館など色々揃ったリゾートらしい。とりあえずその日は荷物を少し解いてすぐ寝る。
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機内で見た映画レビュー(三本)

  • 2007.06.20 Wednesday
  • 23:43
6月19日から20日にかけて、ロサンジェルスから成田に向う飛行機の中で見た日本映画三本のレビュー。

フラガールスタンダード・エディション
フラガールスタンダード・エディション
松雪泰子

武士の一分
武士の一分
木村拓哉

釣りバカ日誌 17
釣りバカ日誌 17
西田敏行
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映画レビュー:父、夫、息子たちの硫黄島

  • 2007.06.18 Monday
  • 15:25
硫黄島からの手紙 期間限定版
硫黄島からの手紙 期間限定版

劇場で見逃してしまったLetters from IwojimaをDVDで観る。

クリント・イーストウッドが硫黄島の戦いをテーマに映画を作る、と聞いたとき、最初は正直言って、またアメリカサイドで、日本が悪役の映画が作られるんだろうなあ、と冷めた気持ちでニュースを聞いたのを思い出す。Flag of our Fathers(父親たちの星条旗)が公開され、好評だったのも、これまたなんとなく複雑な思いで見ていたら(映画はまだ観ていない)、今度は、日本側からの視点で描いたLetters From Iwojimaと合わせて二部作として発表、そして渡辺謙が主役、と言うではないか。これは観たい!と思った。

ほとんど予備知識を持たないまま観た映画だったが、力強く、しかしその語り口は、生々しい戦闘シーンの連続にも関わらず、とてつもなく静かだった。

キャストは渡辺謙をはじめ、二宮和也、伊原剛志、中村獅童といった、私にもなじみのある顔ぶれを初めとして充実しており、アメリカ映画という感じがまったくせず、実に丁寧に作られた日本映画、という趣だった。
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また、ボストンの観光などについて個別でご質問をいただくことがありますが、なかなか個別の質問にはお答えする時間がありません。申し訳ありませんが、ボストン関連の掲示板などで質問されることをお勧めします。リンクにボストン情報の掲示板のリンクがありますので、どうぞご利用くださいませ。

最後にこのブログに掲載されている写真、文章などすべての内容の転載は固くお断りします。どうかご遠慮ください。

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