読書レビュー:大人が泣ける児童文学
- 2006.04.26 Wednesday
- 22:12
西の魔女が死んだ
梨木 香歩
ここ数年、誕生日には日本の姉が、日本のアマゾンのギフト券を贈ってくれるので、ありがたく大事に使わせてもらっている。ボストンにも日本の本屋さんが一軒あるが、土曜日しか営業していないし、やはり高価なので(日本で買う値段の倍くらい)、和書はこちらでは大変貴重だ。
私と同じく本好きの友達(日本人)が一人いて、お互い入手すると貸し借りしたりもするし、日本在住で、本を時々送ってくれるありがたい友人などもいる。しみじみありがたい存在なのである。
私も相当の活字好きだが、姉は筋金入りだ。母親として妻として忙しい昨今は、昔ほどたくさんは読んでいないだろうけれども、姉に影響を受けて読んだ本は多い。守備範囲も私よりははるかに広く、読書に関してはかなわない、と、日本にいるときはいつも思っていた。読むものがなくなれば、カレールーの箱の、作り方の説明まで読んでしまうこの性格は、母をのぞいて父も姉も私も、どこかのご先祖さまから受け継いだものらしい(笑)。
そんなわけで、そのギフト券、とても貴重なので、できるだけ再読したくなりそうな本や、邦画のDVDなどを選んで買うようにしている。昨年は、アメリカでは入手できないケストナーの児童文学数冊の和訳、また、なつかしい児童文学が主だった。
今年は一度に使い切らないことにして、まずはDVDの「タンポポ」と、出入りの読書掲示板で数名の方から推薦していただいた「西の魔女が死んだ」にしたのだ。昨日泊り込みで大学に出勤する前に届いたので、「西の魔女が死んだ」をスーツケースに入れて行った。文庫本で、厚さから言うと30分くらいで読めそうだったからだ。寝る前の読み物として良さそう。
そして予定通り、昨夜、ホテルで昨日のブログを書いたあと、ベッドに入ってこの本を開いた。