あてのない旅 2日目 (2)

  • 2005.07.31 Sunday
  • 23:40
Waterburyの町を出てさらに西へ。緑の丘、牧場、小川、森、白い家、赤い納屋・・・。典型的な北ニューイングランドの景色。やがて、 Burlingtonの町に入る。近代的なショッピングモール、大きな道路。Universith of Vermontのキャンパス。それも過ぎて町のつきあたりには、巨大な湖が広がる。Lake Champlainだ。湖の向こう側はNY州。フェリー船着場を目の前にして左折し、今度はその巨大な湖を右に見ながら南下する。ときどき間に丘や草原がはさまって見えなくなる。

Lupine Flower3時間くらい走ったのではないだろうか。やっと湖のかなり南端近くまで来た。幅がせまくなり、始めての橋。と言っても数百メートルはある。橋まで行く間の草原には野草の花がたくさん咲いている。中でもLupine(ルピナス)は私の大好きな花だ。ピンクがかった紫の細長い花房が丈の高い野草の中に広がる。降りて一枚写真を撮った。
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あてのない旅 2日目 (1 )

  • 2005.07.31 Sunday
  • 11:35
Sugar Hill Innの朝食は朝9時半までなので、朝8時半にダイニングルームへ。日当たりのいい広々としたカントリー調の部屋。いかにもここで何年もやってます、という感じの品のいい高齢のご婦人がウェイトレスをしている。彼はフレンチトースト、私は手作りソーセージに目玉焼き、トーストの朝食。それに手焼きのほかほかマフィンがついてくる。マフィンはハート型で、アップルスパイス味とのこと。これはみるからにおいしそうで、袋に入れてもらってお昼にいただくことにする。

食後、すこしテラスでのんびりし、チェックインをすませてInnを出たのが10時半。昨日通った道ではなく、高速道路にのって、昨日通過したWhite Mountain Areaへと戻る。約1時間で到着したのが、Flume Gorgeという峡谷のインフォメーションセンター。1808年に、90代の釣り好きのジェシーおばあちゃんによって発見されたこの峡谷、今では約3キロのハイキングコースからその光景を楽しめるようになっているのである。上り坂や階段もあるが、小学校の子供の遠足コースにちょうどいいくらい。山の中を歩き、沢の上に渡された木製の歩道を歩き、ニューイングランド北部独特の屋根付き橋を渡り、いくつかある滝を眺めるというコースである。州の自然公園として厳重に管理されているので、破壊されていない自然が楽しめ、独特の高山植物もあるらしい。入場料の8ドルを払って他の観光客に混じって歩き出す。人は少なからず多すぎず、歩くには邪魔にならない数だ。子供づれも多い。

Flume GorgeNH州はGranite Stateと呼ばれる。Graniteとは、花崗岩のことで、この州は昔から花崗岩の産地で有名なのだ。花崗岩に、地下からせり出したマグマがまざったGorgeの岩肌は独特で、その岩の上を走る、鮮烈に冷たく透明な水との対比がすばらしい。指輪物語のゴラムが現れそうなPool と呼ばれる空間もきれいだった。滝が落ちるすぐ後に流れがたまり、鏡面のように静かに水をたたえているのだ。その水の澄み具合はすばらしく、底まできれいに見える。この流れには、マスがたくさん住んでいるそうで、19世紀のジェシーおばあちゃんも、そのマス釣りにでかけて偶然迷い込み、この峡谷を発見したそうな。しかし90歳とは思えない、えらい健脚だなぁ・・・当時はこんな風に歩く道が整備されていたわけもないし・・・と、しばし感心する。このおばあちゃん、108歳まで生きたそうだから、やっぱりかなり特別頑丈な人だったんだろう(笑)。
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あてのない旅1日目

  • 2005.07.30 Saturday
  • 11:29
不安な私ではあるが、彼はいたってのんびりしたもの。ニューハンプシャーには詳しい彼が大丈夫だと言うんだから大丈夫だろう、と私も覚悟を決める。アイスクリーム屋を出発したのが午後4時。水着姿の観光客でにぎわう湖から一路北へ。めざすはWhite Mountainエリア。紅葉の季節にはすばらしい景観を見せてくれるこのエリアは、スキーリゾートとして人気のあるところだ。

高速にはあまりのらず、景色のいい一般道路で、ひたすら山道を登ったり降りたり。車を走らせることさらに二時間。フランコニアという小さな町にたどりついた。ここはスキーシーズンにはおおいににぎわうところだが、夏はひっそりとしている。町の観光センターで地図やパンフレットを入手。ついでに・・・とそこの公衆トイレに行った彼がしのび足で戻ってくる。「ウッドチャックがいるよ!」とやや興奮気味。車に乗り込み、音をたてずにじっと見守っていると、公衆トイレの建物のかげから、ウッドチャックがのそのそと歩いて出てきた。芝生の上で草を無心に食べている。別名グラウンドホッグとも言われるこのかわいらしい生き物は、ニューイングランドに多く生息し、人の多い住宅地にも、意外とひょっこり顔を出したりするのだ。デジカメの電池が切れてしまって撮影できなかったのは、残念至極だったが、のびのびとした姿を見られたのは楽しかった。

Sugar hill Innその後車でフランコニアの町の中心部からちょっと丘を登ると、緑の中に白いきれいなB&B(Bed & Breakfast。民宿のようなもので、宿泊費に朝食が含まれる。B&Bによっては、かなり設備がよく、一流ホテル並の値段だったり、高級レストランもあわせて経営していたりする)が見えてきた。少し周囲をドライブしてみて、景色もよく、その近辺のホテルやモーテル、B&Bの中で一番雰囲気がよさそうだったので、とりあえず中に入って聞いてみようということに。空室のサインは出ているので、あとはどんな感じか見て決めることにする。
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いざ出発

  • 2005.07.30 Saturday
  • 11:24
Mt Washington 2今日は朝7時に家を出て、彼の車で一路北へ。ニューハンプシャー州のウィニペサーキー湖のクルーズ船上でのお仕事。音楽業界風に言うと「営業」である。グループのメンバーの一人のつてで、結婚40周年のカップルの40周年記念式とパーティの音楽をやらせていただくのである。こういうお仕事は、準備がそれほど大変でない割に、入ってくる金額がとても高いので、我々としても大歓迎。コアメンバーの3人だけでの仕事である。パーティは12時半出航のクルーズで行われるが、私たちは準備のため、一つ前の10時出航の時に乗り込むことになっている。


Lake Winipesakeeお天気はこれ以上ないほど完璧。晴れ渡って、湿度も低く、からりとした最高の真夏日。高速の渋滞もなく、9時には出航場所の港に到着して、機材と共に到着していたドラマーのK、シンガーのHと合流。ウィニペサーキー湖は、ニューハンプシャー州のほぼ中央あたりに位置する、とても大きな湖で、夏のリゾート地としてにぎわう。クルーズのほかにも、ウォータースポーツも盛んで、モーターボート、ヨット、ジェットスキー、カヌーなどが数々の港や、湖沿いに建てられた家の自家用埠頭(自動ドア付きのゴージャスなボートハウスもたくさん見た)から繰り出してくる。
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読書レビュー:シャンペン・シャワー全三巻

  • 2005.07.26 Tuesday
  • 11:09
シャンペン・シャワー (第1巻)
シャンペン・シャワー (第1巻)
かわみ なみ

日本のアマゾンに注文した「シャンペン・シャワー」(白泉社文庫、かわみなみ作)全3巻が届いて一気に読む。姉が持っていて、子供の頃好きだった漫画だ。当時の単行本では確か全5巻くらいだったような。
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湖でのBBQパーティ

  • 2005.07.24 Sunday
  • 22:07
暑いながらもからっと晴れて、それはそれはすばらしい夏日和。

夕方5時に彼と近所の大きな湖にあるボートクラブへ。ビーチもあり、ヨットやボートもある会員制のクラブ。彼の住むA町のグループが、日本の姉妹都市を訪問旅行し、先週帰ってきた。彼に頼まれて、私も、日本から来た団体のお世話をしたり、日本へ行くにあたって、アドバイスしたり、日本語の名刺を作ってあげたりと、お手伝いさせていただいたのだ。

そのグループの、「お帰りなさい」パーティである。今回の姉妹都市交換行事をしきっていたグループの一人が、このボートクラブのメンバーなのだ。
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インタビュー

  • 2005.07.21 Thursday
  • 23:05
火曜日、木曜日と午前中に大学へ。ひさしぶりである。
先週の書類選考で選んだ3人の候補者が大学に来て、私たちのインタビューを受けるのである。火曜日に二人、木曜日に一人。

それぞれ持ち時間は約2時間。まずは私の伴奏で2曲歌ってもらう。次に、私たちの目前で、声楽科の学生二人に、それぞれ15分ずつのレッスンを行ってもらう。この生徒たちは、候補者の演奏も聞いている。

これで約45分くらい。その後インタビュー。こちらからの質問と、むこうの質問で、だいたい45分くらい。

候補者は、全員男性。アメリカ人、ロシア人、中国人と、国際色豊かな顔ぶれとなり、みな30代と言ったところ。
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読書レビュー:Eragon

  • 2005.07.21 Thursday
  • 22:02
Eragon: Inheritance, Book I (Paolini, Christopher. Inheritance, Bk. 1.)
Eragon: Inheritance, Book I (Paolini, Christopher. Inheritance, Bk. 1.)
Christopher Paolini
Eragon読了。Inheritanceシリーズの1 作目。もうすぐ2作目が出版される。作者は若干19歳。15歳の時に執筆開始した作品だそうだ。読んでいると、とてもそんな若い坊やが書いたとは思えない、重厚で読み応えのある作品だ。
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Harry Potter最新刊(ネタバレ無し)

  • 2005.07.18 Monday
  • 23:59
Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (US)
Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (US)
J.K. Rowling

16日土曜日、正午あたりに、アマゾンで予約しておいたHarry Potterの6巻, Harry Potter and the Half Blood Princeが届く。当然、朝からわくわくして待っていたのである。さっそく開封して読み始める。
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書類選考

  • 2005.07.15 Friday
  • 22:57
この4年間、相棒を組んでいた大学の同僚がヨーロッパ移住となり、新しく新任の声楽の先生を探すことになった。私が一番一緒に仕事をする立場ということもあり、サーチの委員会の一人となった。夏休み中なので、時間に融通がきくのがありがたい。

今日はは、今回のサーチを仕切っている助教授の家でランチタイムに集まった。みんなボストン近郊に住んでいるので、わざわざ大学まで行かなくてすむのはありがたい。彼と、私を含めた非常勤講師3名が委員会のメンバーである。講師の一人である作曲家のTは7週間前に初めての子供が生まれたばかり。奥さんが今週から仕事に復帰したそうで、かわいい女の赤ちゃんとオムツ入りバッグをかかえての参加となった(笑)。もう一人はクラシックギターのW。
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